2025.7.18
愛媛カレー進化論
文化はまだまだ発展中!
愛媛カレー進化論
今は老舗と呼ばれるカレー専門店から始まった愛媛のカレー文化。
その後、インドカレーの店が登場し、2000年代に入ると、今では人気店となったスパイスにこだわった店が現れます。
そして、2021年以降は、個性あふれるカレーを提供する店が次々とオープン。
店舗は時代と共に変遷をたどりながらも、街にしっかりと根付いていきます。
この特集では、愛媛の食文化を50年見守り続けてきたタウン情報まつやま編集部が独自の目線でたどる、愛媛カレーの歩みをお届けします。
ブルドック 歩行町店|松山市
いつもの席で、いつものカレー
半世紀を超えて守る味わい

ミンチカレー(780円)
「カツカレー」と共に、創業当時から人気。
ひと口目はマイルドで、後味はスパイシー
親子三世代に愛される老舗洋食店「ブルドック」。
その原点は、昭和35年頃、広島から松山へと移り住んだ親族たちが「松山三越」裏に構えた一軒の洋食店にある。翌年には三番町へ移転し、やがて暖簾分けで県内に4店舗を展開するまでに広がった。なかでも昭和44年、現在厨房に立つ住本太さんの父・一俊さんが勝山町に開いた店は、今の「ブルドック」のスタイルを形づくった存在だ。御宝町への移転を経て、変わらず灯をともすのはここ歩行町店のみ。
受け継がれてきたカレーをはじめとする洋食メニューの数々からは、変わらぬ温かさが伝わってくる。

◆ブルドック 歩行町店
松山市歩行町1-9-1
TEL/089-932-2661
営業時間/11:00~20:30※売り切れ次第終了
休/日曜
P/有
電子決済/不可
カルマ|今治市
本格的なスパイスカレーに
世界中からファンが通う名店

ポークカレー(1,300円)
豚肩ロースのポークカレーに、ホウレン草(+200円)、目玉焼き(+100円)をトッピング
※店主1人で営業しているため、大人数やピークタイム以外での来店がおすすめ
「今治でスパイスカレーを食べるならココ!」と、カレー通がこぞって訪れる、看板のない名店。
各種カレーは、約10種のスパイスをベースに、日によって調合を変える。人気のポークカレーは、市場から仕入れた豚肩ロースを使い、ひと口食べるごとに豚の旨味とスパイスが広がる逸品。海外から訪れるファンも多く、取材前日に訪れたアイルランド人は「オーセンティック!」(=本格的)とそのクオリティに驚いたそう。
カレーはポークカレーのほかに、魚カレー、マトンカレー、チキンカレー、ヤサイカレー、エビカレー、ヴィーガンベジカレーから選べる。

◆カルマ
今治市恵美須町1-4-34
TEL/非公開
営業時間/11:30~18:00
休/木曜
P/有
電子決済/不可
spice curry ganga邸|松山市
スパイスの魔法で魅了する
丁寧な仕事が光るひと皿

チキンカレー(650円)
優しい辛さのチキンカレー。ナツメをじっくり煮込んで甘みとコクを出し、仕上げにココナッツミルクでまろやかさをプラス!
インドを旅した経験をもつ栄養士の店主が、スパイスのブレンドから手掛けるこだわりのカレーが食べられる店。
看板メニューの「チキンカレー」は、さらっとした黄色いルウに赤と緑のパプリカが映え、彩りも印象的。じっくり炒めたタマネギと、ナツメの自然な甘みがとけ込んだルウは、口当たりまろやかで、やがてじんわり広がるスパイスの刺激が食欲に火をつける。辛いのが苦手な人にも好評の一品だ。
コーヒー豆焙煎所も併設しているので、スペシャルティコーヒーもぜひ味わってみて! 豆の販売も行っている。

◆spice curry ganga邸
松山市住吉2-5-28
TEL/080-4442-0094
営業時間/11:00~L.O.13:30
休/月・火・土・日曜、祝日(焙煎所は月・火曜も営業)
P/有
電子決済/不可